こんにちは。
夫は、昨年(2018年)12月から濾胞性リンパ腫の初めての治療(BR療法)を受け、今年(2019年)5月に予定の6クールを無事終えることができました。
今回は、その治療成果を確認するために8月の定期検診(治療後のPET-CT検査結果確認)です。
(⇩各目次は、クリックでとべます。)
病院受診日、内容
【2019.8.19】PET-CT検査
【2019.8.23】形成外科 (背中のシコリ摘出手術日決定のための診察)
・手術予約 10月7日(PM)
・抜糸予約 10月15日
以前の診察内容です。
⇩
【2019.8.26】血液内科 (PET-CT検査結果確認)
・恐らく完全寛解(CR)
・特に問題無し。
・次回予約 10月7日
《血液検査結果》2019.8.26
白血球→3660 前回(7月22日)3740 (基準値3800〜9000)
ヘモグロビン→15.0(基準値内)
血小板→19.7(基準値内)
Cr(クレアチニン)→1.06(基準値内)
AST(GOT)→17(基準値内)
LD(LDH)→247 前回(7月22日)238 (基準値117~236)
S-IL2R→259(基準値内)
β2-MG→1.9(基準値内)
アスペルギルス抗原→0.0(基準値内)
CK→60(基準値内) 前回(7月22日)56 前々回(6月24日)387
《医師への質問事項》
◎恐らく完全寛解(CR)とは、どういうことですか?
↓
PET-CT検査ではリンパ腫は完全に消えました。ですが、確定診断には骨髄穿刺(マルク)検査も必要です。
◎何故、骨髄穿刺(マルク)検査をしないのですか?
↓
骨髄穿刺(マルク)の検査結果で腫瘍量が0になれば完全寛解(CR)確定です。骨髄穿刺(マルク)検査を希望するならできます。ですが、リスクが有るので無理にはしませんが…。
◎今後、形質転換(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)になる可能性はありますか?
↓
再発時に、なる人もいます。
◎形質転換(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)する人は、濾胞性リンパ腫患者の何%くらいですか?
↓
5年間で10%くらいかな?
◎形質転換(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)すると治療が難しくなりますか?
↓
治療方法は、濾胞性リンパ腫とは異なるけれど有ります。治療が難しくなるという訳ではありません。
◎濾胞性リンパ腫のBR療法による寛解期間は、4~7年と聞きますが夫はどうですか?
↓
所見では、悪いところは見えないのでそれくらいの期間は大丈夫じゃないですか。
◎リツキシマブ(リツキサン)の維持療法はしないのですか?
↓
再発までの時間が稼げても感染症のリスクが高くなるし、ご主人は仕事をシッカリしそうだから…その辺のことを考えるとやらないかな。(夫は仕事が忙しい上に、稀に建築現場などに行くことが有るため仕事上、感染症のリスクが高いと主治医は考えているようです。)
◎再発時の治療についてですが、この病院で現在主流の治療方法は何ですか?
↓
●ベンダムスチン+オビヌツズマブ(ガザイバ)=抗がん剤+分子標的薬
●ゼヴァリン=分子標的薬(放射標識)
◎2019年5月にアメリカでリツキシマブ(リツキサン)との併用で承認されたレナリドミド(レブラミド)という分子標的薬はどうですか?
↓
まだまだ、データーが無いから今後、使うかどうかは分からない。
◎もしも、夫が再発したらその時の治療法は変わっていると思いますか?
↓
その頃には、また変わっているだろうね。
◎今、飲んでる薬を減らしたり止めることはできませんか?
↓
それは、まだ無理です。
◎次回、手術で摘出予定の背中のシコリはPET-CT検査でどうでしたか?
↓
何も写ってないので問題無いです。
◎血液検査項目の白血球の数値が下がったままですが治療後は当分こんな感じですか?
↓
こんなもんですよ。
体調
体のむくみと腫れは軽減してきた。
軟便が続く。☚イトラコナゾール内用液(抗真菌剤)の副作用。
体調は、治療前と比べて70%程度回復。
体重は、治療前から比べるとプラス10kg。
採血時、血管が見つかり辛く何度か注射針を刺される。☚抗がん剤による影響で血管が細く硬くなったかも。
1ヶ月程前から手のしびれが少し気になるようになってきた。
まとめ
今回は、治療結果が告げられる日なのでドキドキしながら診察室へ夫と一緒に入りました。すると既にPC画面にはPET-CT画像が!
「PET-CT画像では、リンパ腫は完全に消えました。」と言われたので画像をよく見ることも無く終了。その場でPET-CT画像をCDで貰ったけど…このままでは自宅のPCでは見れないらしい。でも、完全寛解記念に有難くいただきました。
主治医の話によるとこの病院で再発時、現在主流の治療方法は
●ベンダムスチン+オビヌツズマブ(ガザイバ)=抗がん剤+分子標的薬
●ゼヴァリン=分子標的薬(放射標識)
です。オビヌツズマブ(ガザイバ)は2018年7月に承認された新しい薬。
上記2つの治療法は副作用が大きいですが、治療成績が良いので個人的にも非常に期待している治療法です。ただ、ゼヴァリンに関しては2次的なガンを発生させる可能性が高いらしい。
それに現状、個人的に更に期待する治療法が
●リツキシマブ(リツキサン)+レナリドミド(レブラミド)=分子標的薬+分子標的薬
●オビヌツズマブ(ガザイバ)+レナリドミド(レブラミド)=分子標的薬+分子標的薬
です。抗がん剤を使わない分子標的薬だけの組み合わせです。レナリドミド(レブラミド)は、2019年5月アメリカで承認済です。
【2020.10.12追記】日本で、リツキシマブ(リツキサン)+レナリドミド(レブラミド)の併用治療法が、2020年2月、再発または難治性の濾胞性リンパ腫および辺縁帯リンパ腫への適応拡大承認を取得しました。
こちらのサイトでレナリドミド(レブラミド)の情報を見ることが出来ます。
⇩
CAR-T療法について
米国で2017年10月に、欧州では2018年8月にCAR-T療法の薬として承認されたイエスカルタのアメリカでの情報を見つけました。
それによると
●びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)
●原発性縦隔大B細胞リンパ腫(PMBCL)
以上の2種類の血液がんの治療薬です。キムリア(CAR-T療法の薬)同様、濾胞性リンパ腫の治療無し。
こちらのサイトでイエスカルタ(Yescarta)の詳細情報を見ることが出来ます。☚日本語に自動翻訳されない場合は、開いた画面で右クリックし翻訳の文字をクリックして下さい。
⇩
Yescarta | European Medicines Agency
個人的に大いに期待できるCAR-T療法について
2019年8月、CAR-T細胞療法ではliso-cel(JCAR017←開発コード)がアメリカで後期開発段階P3です。(日本では、アメリカより少し遅れて開発段階P2)再発・難治性のアグレッシブB細胞性非ホジキンリンパ腫適応。
再発・難治性のアグレッシブB細胞性非ホジキンリンパ腫は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫、グレード3b濾胞性リンパ腫など。
こちらのサイトでliso-cel(JCAR017←開発コード)の情報を見ることが出来ます。
⇩
セルジーン CAR-T細胞治療「JCAR017」が希少疾病用再生医療等製品に指定 | ニュース | ミクスOnline
夫の病気は、年単位でゆっくり進行する低悪性度の濾胞性リンパ腫。今回、完全寛解となり経過観察となりました。主治医の言う通り再治療となる頃には、恐らくまた新しい新薬が出てきます。病気になってしまったことは物凄く残念なことだけど…次の新薬を待つことができる!不幸中の幸いです。
もしも再発し、形質転換(びまん性大細胞型B細胞リンパ腫)してしまってもCAR-T療法(キムリア、イエスカルタ)が有る!後に続くと期待できる、liso-cel(JCAR017←開発コード)も有る。
それに現状、国内の病院でCAR-T療法による濾胞性リンパ腫の治療はありませんが今後、開発が進み治療可能となることを期待しています。
最後まで読んでいただき有難うございます。
この続きは、また。
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