こんにちは。
昨年から開始した2次治療(R2療法)が突然、再々発の疑いで治療が中断しました。
検査(生検&PET-CT)結果待ちの数日間、私自身の心の準備と言うか…今後の治療の選択肢を確認したいと思い立ち、少し調べてみました。
調べた内容を、夫がいつでも確認できるようにこちらに記しておきます。
今回は、8月 2次治療(R2療法)中断『再々発以降の治療法』です。
(⇩各目次は、クリックでとべます。)
再々発以降の治療法
プロフィールに記入済みの内容ですが、今後、考えられる治療法を書く前に今までの治療歴をまとめてみました。
●2018年1月、濾胞性リンパ腫と告知される。
・グレード2
・骨髄浸潤有り
・ステージ4(4期)
・B症状(発熱、大量の寝汗、体重減少)無し
●2018年12月、1次治療のBR療法開始。
6クールを無事に終え完全寛解。
●2021年12月、PET-CTと骨髄穿刺(マルク)検査で再発確定。
●2022年9月、2次治療のR2療法開始。
予定の12クール中、1クールを残し現在中断中。
1次治療で『BR療法』、2次治療で『R2療法』の為、考えられる治療法はこれ以外なのかな…と思い、下記添付資料をもとに治療法を書き出してみました。(書き出した内容に誤りが有れば申し訳ありません🙇。詳しくは主治医にご確認ください。)
☟参考にした資料です。
2022年のモノですが、医師が最新治療、期待される新薬について非常に分かりやすく説明してくれています。
濾胞性リンパ腫の治験結果を理解しやすい図で説明してくれています。
がん治療の選択肢を増やしたい時にしらべる図鑑。(各種がん情報有り)
三次治療以降の治療法
2次治療中断中の為、再々発という表現が正解なのかが分かりません。その為、ここからは、『再々発以降の治療法』ではなく『三次治療以降の治療法』としました。
(書き出した内容に誤りが有れば申し訳ありません🙇。詳しくは主治医にご確認ください。)
●【R-CHOP療法】または G-CHOP療法
R-CHOP療法:リツキサン(リツキシマブ)、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン
G-CHOP療法:ガザイバ(オビヌツズマブ)、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン
R-CHOP療法は、完全奏効(CR)30%、奏効率91.3%。
※R-CHOP療法は、BR療法に比べ少し劣るけど…なかなかの良い成績かも。(夫が1次治療で受けたBR療法は、完全奏効(CR)は39.8%、奏効率は92.7%)
●【GB療法】
GB療法:ガザイバ(オビヌツズマブ)、トレアキシン(ベンダムスチン)
初めての治療を考える場合、「ガザイバ+化学療法」治療を選択することで「リツキサン+化学療法」治療を選択した場合を上回る3年無増悪生存率が期待できる。
「ガザイバ+化学療法」治療=GB療法、G-CHOP療法 の3年無増悪生存率89.9%
「リツキサン+化学療法」治療=BR療法、R-CHOP療法 の3年無増悪生存率74.7%
※夫は、1次治療でBR療法で治療済みです。GB療法、G-CHOP療法を受けていたら無治療経過期間をもっと長く取れていただろうか…。
●【R-CVP療法】またはG-CVP療法
R-CVP療法:リツキサン(リツキシマブ)、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン
G-CVP療法:ガザイバ(オビヌツズマブ)、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン
初めての治療を考える場合、「R-FM」治療または「R-CHOP」治療を選択することで、「R-CVP」治療を上回る8年無イベント生存率が期待できる。無イベント生存率とは、病勢進行、再発、有害事象等、予め定められたイベントが起こらずに生存している確率。
「R-FM」治療=リツキサン(リツキシマブ)、フルダラ、ミトキサントロン の8年無イベント生存率52%
「R-CHOP」治療=リツキサン(リツキシマブ)、シクロホスファミド、ドキソルビシン、ビンクリスチン、プレドニゾロン の8年無イベント生存率49%
「R-CVP」治療=リツキサン(リツキシマブ)、シクロホスファミド、ビンクリスチン、プレドニゾロン の8年無イベント生存率42%
※「R-CVP」治療と「R-CHOP」治療を比較すると「R-CHOP」治療の方が少しだけ良さそう。
●【造血幹細胞移植】
患者自身の幹細胞を用いる自家造血幹細胞移植。
ドナーから提供された幹細胞を用いる同種造血幹細胞移植。
濾胞性リンパ腫では、同種造血幹細胞移植の方が治療に伴うリスクは高いですが、再発が少なく治癒をもたらす可能性があると考えられています。
※治癒する可能性が有るのは魅力的ですが、リスクが高いとなると…もしかしいたら、一か八かの命がけの移植になるのだろうか。
●【EZH2阻害薬 タズベリク】
濾胞性リンパ腫の7~27%の人がEZH2遺伝子に変異がある。つまり、この薬が使用できる患者さんが濾胞性リンパ腫の7~27%。
経口薬なので入院不要。
「EZH2阻害薬 タズベリク」治療を受けた結果、完全奏効率35.3%。、奏効率76.5%。
※夫は2次治療開始前に検査し、EZH2遺伝子に変異無しでした。しかし、今後、もしかしたら使用可能となる事を期待し、こちらに記しておきます。
●【CAR-T療法:キムリア】
患者さん自身のT細胞を用いて、がんと戦うように強化し体に戻すという高度な治療法。
2022年8月26日、キムリアの新しい適応として「再発または難治性の濾胞性リンパ腫」が承認された。
2ライン以上の治療を受けたことがある患者さんで、完全奏効69.1%、奏効率86.2%。
※CAR-T療法は期待大ですが…副作用がものすごいらしい。いつか副作用をコントロールできる時がくるのだろうか。
●【CAR-T療法:ブレヤンジ】
患者さん自身のT細胞を用いて、がんと戦うように強化して体に戻すという高度な治療法。
2022年12月20日、「再発又は難治性の大細胞型B細胞リンパ腫、再発又は難治性の濾胞性リンパ腫に対し、効能・効果として承認された。【2024.2.12追記】しかし、濾胞性リンパ腫は、一部(グレード3B)の治療のみブレヤンジ使用可能。
1ライン以上の治療を受けたことがある患者さんで、完全奏効96%。
二次治療でCAR-T細胞療法(ブレヤンジ)を選択可能。しかし、濾胞性リンパ腫の場合、侵攻性のグレー ドが高いリンパ腫(グレード3B)が治療対象らしい。
【2024.2.12追記】ブレヤンジは、再発・難治性濾胞性リンパ腫に対する適応追加承認を申請中です。つまり、承認されると全てのグレードの濾胞性リンパ腫患者が治療可能となります。
※こちらも期待大!キムリアと比較すると…驚きの完全奏効率。治験参加の患者さんが比較的早い段階(2クール目以降)で治療した事を考慮しても素晴らしい奏効率です。
※夫は、既にBR療法、R2療法、治療済みの為、今後の治療候補から外しています。
期待する治験中の新薬
これから数年で続々と登場するかも知れない新薬です。
●【CAR-T療法:イエスカルタ】
患者さん自身のT細胞を用いて、がんと戦うように強化して体に戻すという高度な治療法。
2ライン以上の治療を受けたことがある患者さんが「イエスカルタ」治療を受けた結果、完全奏効率79%、奏効率94%。
※期待大だけど…日本では濾胞性リンパ腫に対しては未承認。【2023.2.12追記】しかし、形質転換 濾胞性リンパ腫は承認済。一刻も早く全ての濾胞性リンパ腫患者に使用できる日が訪れて欲しいです。
●【免疫チェックポイント阻害薬:オプジーボ】
再発または難治性の濾胞性リンパ腫患者が「オプジーボ」治療を受けた結果、奏効率4%、奏効期間11ヵ月。
●【BTK阻害薬:ザヌブルチニブ】
抗CD20抗体、アルキル化薬を含む2ライン以上の治療を受けたことがある患者さんが「BTK阻害薬:ザヌブルチニブ」+「ガザイバ」治療で、奏効率69%、無増悪生存期間28ヶ月。
G=ガザイバ(オビヌツズマブ)
※3次治療でこの奏効率!期待できそうな予感。
●【PI3K阻害薬:パルサクリシブ】
リツキサンを含む治療が不応であった患者さんが「パルサクリシブ+ガザイバ+トレアキシン」治療を受けた結果、完全奏効率65.4%、奏効率76.9%。
「パルサクリシブ+ガザイバ+トレアキシン」治療=「パルサクリシブ」+GB療法
GB療法:ガザイバ(オビヌツズマブ)、トレアキシン(ベンダムスチン)
※期待大だけど…もしかしたら、GB療法効果が大きいのかも。
●【PI3K阻害薬:コパンリシブ】
1ライン以上のリツキシマブを含む治療を受けた、再発濾胞性リンパ腫の患者さんが、「PI3K阻害薬 コパンリシブ」+「リツキサン」治療をすることで、無増悪生存期間22.2ヶ月。
FDAでは既に承認済。PDA:医薬品の開発、製造、法規・規制に関係する分野で世界的に指導的立場にある国際的な学術団体
●【PI3K阻害薬:ウムブラリシブ】
再発・難治性の濾胞性リンパ腫の患者さんが「ウムブラリシブ」治療を受けた結果、奏効率45.3%、奏功期間11.1ヵ月、無増悪生存期間10.6ヵ月。
FDAでは既に承認済。PDA:医薬品の開発、製造、法規・規制に関係する分野で世界的に指導的立場にある国際的な学術団体
●【CD20 x CD3二重特異性抗体:モスネツズマブ】
リンパ腫細胞の表面にある目印CD20とCD3を標的とした抗体薬。(因みに、リツキサンはCD20抗体薬)
2ライン以上の治療を受けたことがある患者さんが「CD20 x CD3二重特異性抗体 モスネツズマブ」治療を受けた結果、完全奏効率60%、奏効率80%、奏効期間22.8ヵ月。
※三次治療でこの奏効率は期待大かも。
●【CD20/CD3抗体薬:エプキンリ(エプコリタマブ)】
リンパ腫細胞の表面にある目印CD20とCD3を標的とした抗体薬。(因みに、リツキサンはCD20抗体薬)
「エプキンリ」治療を受けた結果、完全奏効率50%、奏効率90%。
※期待大だけど…約半数の患者さんで重篤な副作用が見られたとか。副作用との兼ね合いが重要かも。
●【PI3Kδ阻害薬:リンペリシブ】
2種類以上の治療を受けたことがある患者さんが「PI3Kδ阻害薬リンペリシブ」治療を受けた結果、完全奏効率は15.5%、奏効率79.8%、奏効期間12.3ヵ月。
●【PI3Kδ阻害薬:ザンデリシブ】
何らかの治療を受けたことがある患者さんが「PU3K阻害薬 ザンデリシブ」治療を受けた結果、奏効率78%。「ザンデリシブ+リツキサン」治療を受けた結果、奏効率90%。
※期待大かも!現在、第3相試験が進んでおりその結果をもって承認となりそうです。
●【CD19抗体薬:タファシタマブ】
何らかの治療歴がある患者さんが「抗CD19抗体 タファシタマブ」治療を受けた結果、完全奏効率9%、奏効率29%。
あとがき
他のがんに比べ、濾胞性リンパ腫は、治験中のモノも含めこんなにたくさんの新薬(治療法)が存在するとは!書き出してみて目から鱗(うろこ)でした。
しかし、治験データは、もしかしたら…ご自身と同じ条件の患者さんばかりでは無いかも知れません。その上、あくまでも数値に関しては、医師ではないので参考程度と思って見ていただくと良いかも知れません。詳しくは、主治医にご確認ください。
最後まで読んでいただき有難うございます。
この続きは、また。
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